■飯舘村協働事業 |
飯舘村協働「までい」事業
ユニバーサルデザイン・結 代表理事 冨樫 美保
|
|
ユニバーサルデザインが五感で紡ぐまでいの里 思いやり推進事業 |
経過の説明
五感で紡ぐまでいの里
5月25日の様子
|
●はじめに
本県におきましては、県の重点施策の一つに「共に生きる社会づくり」が、掲げられており、様々な取り組みがなされてきております。また、「共に生きる社会づくり」をより一層効果的に進めるために「ユニバーサルデザイン」の考え方を取り入れていることはご承知のとおりです。
そしてまた、同時に私たちが広めようとしているユニバーサルデザインは、障害の有無や性別、年齢、身体的状況などにかかわらず、誰もが人として尊重され、不利益を被らず、地域の一員として暮らせるように、ものづくりや、意識づくり、まちづくり、サービス、情報を志向する考え方であります。
今までのミスターアベレージ的な基準や、様々な制度や、ルールを見直し、人は皆平等の意識の上に、社会の一員としての役割を持ち、みんなで支え合う社会、共に生きる社会を目指しております。
|
|
|
|
さて、飯館村は、全国に自立の村「村民と行政の協働の村」で知られており、自らの「住み地域(か)」をよくするため、村民がそれぞれの立場で、それぞれが出来る範囲で「かかわり」を深めていくこと、また、村民一人ひとりが、まかせる村づくりから、かかわる村づくりを行政と共に手を繋ぎ進めています。これまでの「する側」と「される側」という考え方、「する側」から「される側」という一方通行的な捉え方を見直した、新たな仕組みや制度、その活動に私たちは大変意義を感じました。
また、村民が古くからなじんできた“までい”という言葉は「手間隙を惜しまず」「丁寧に」「心をこめて」そんな心が込められていて、この根幹は、まさにユニバーサルデザインが唱える“思いやりの心”に通じるものです。飯舘村のお互いを尊重し、認め、助け合う暮らし、結のこころが息づくような地域づくりは、まさにユニバーサルデザインの理念、私たちが考える、“結のこころ”そのものに値すると言えます。
従って、私たちユニバーサルデザイン・結では、そんな飯舘村が進めている“までい”の意識とユニバーサルデザインの考え方でつなぐことによって、“までい”のさらなる発展と、飯舘村がユニバーサルな社会づくりの一つの発信源となり、他の地域へ広げ、しいては福島県全域に「ユニバーサルなふくしま」を創り上げることができるといえます。
即ち、『目指せ飯舘!』と、全国の市町村から目標になるように、活動をすることが、目的です。 |
|
|
|
|
|
1.ユニバーサルデザインの普及啓蒙活動
~おもいやり・やさしさは結のこころで~ |
小学生のためのワークショップ |
○ユニバーサルデザインの講座の開催
・・・衣・食・住の側面から身近なことを題材にし、ユニバーサルデザインについての講座を展開する。
○ワークショップの実施
・・・ 村内の婦人会、老人会、小中学生を対象に、紙芝居や映像、体験活動といった座学にとどまらない方法で、ユニバーサルデザインの意識づけ、「人にやさしく」の考え方の普及を目指す。 |
|
|
|
2「五感を育てるまでい塾」
|
|
~人にやさしく目・耳・口・鼻・体で感じる、気付く、実践する~ |
伝統食コンテスト
実施要項の案内
一次審査の報告 |
(1)新・伝統食の創出 ~食“口”を通した世代間交流~
昨今、食育が盛んに取りざたされているのを見てもわかる通り、幼い頃の食生活は、大人になってからの心の発達に大きな影響をもたらす。食を通して世代を越えた交流を図ることが、互いの理解につながり、相手を思う心を育んでいくのではないだろうか。
そこで、下記の取り組みを展開する。
|
|
○「食と心」講演会の実施・・
食を通したユニバーサルデザインや、食文化のあり方を再認識する契機とする。 |
二次審査会の様子 |
○孫と祖父母の「新・伝統食」アイデアコンテスト・
地域に根ざした伝統食を祖父母から孫へ、そして未来へつなげていくことで地域や環境に配慮する心を育む。また、世代を越えた「新・伝統食」を生み出してもらうこと、つまり、子供から、咀嚼力の衰えた高齢者や、障がい者でもその状態に違いがあっても、調理の工夫により、同じく食する楽しみを味わうことができるようなことを提案してもらう |
|
○入賞作品のレシピ
村長賞「おからクリームコロッケ」
ユニバーサルデザイン・結賞「トーフ入りチーズケーキ」
までい賞 「いいもち」
ロイヤルホスト賞 「大豆のドレッシング」
給食センター賞 「モー牛豆(うま)カレー」
ミニデイ賞 「顆粒大豆入りしそ巻き」
ミニデイ賞 「かぼちゃ入りビーンズ団子のそぼろあんかけ」
アイデア賞 「顆粒大豆入りおからふりかけ」
アイデア賞 「黄な粉のニョッキ」
村民賞 「豆腐チーズケーキ」
入賞作品の詳細は此方から
|
|
(2)人にやさしさ再発見?“目”が捉えるやさしさ? |
写真コンテスト |
○「人のやさしさみ~つけた」
写真コンテストの開催・・小学生4~6年にカメラを持たせ、身近にある自分の目で捉えた「人へのやさしい」現象や姿を撮影してもらう。その写真は、コンテストを開催しお互いの“やさしさ”の気付きを共有する。 |
|
(3)心に響くやさしい音色
~“耳”から心へ沁みるやさしさ~ |
こころの絆を結ぶユニバーサルな学校
~命の輝きみつめて~
命輝くコンサート |
○ 中学生主催による人のやさしさ気付き、
「心と心をつなぐ集い」の開催・・・人は、感動することによって心が満たされ、揺り動かされ、そして優しい心が生まれる。当然相手に対しても広い心で接し、大きく包み込むように優しくなれる。中学生とその他出演者のコラボレーションから生まれる音と言葉の響き合いで、住民の方たちに感動を与え、結いの心、優しい気持ちを持ってもらう。 |
|
(4)あいの沢UD検証
~“鼻”から生き生き感じる森林の香り~ |
あいの沢」UD検証
|
○自然公園「村民の森あいの沢」UD検証の実施
・・ユーザーエキスパートの考えのもと、多様な方々に参加していただきUDチェックを実施し、ハード面・ソフト面の双方の視点から検証する。
○ワークショップの開催
・・この検証内容を元に、誰でもが安全に利用できるには、今どんなことが求められるか、意見交換を実施し、まとめる。(UD化への改修は次年度) |
|
|
|
(5)みんなで楽しむUDスポーツ
~“体(触)”を動かして世代間交流~ |
体を動かし世代交流
UDスポーツ講習会
ピンポン大会
ぼっちゃ大会 |
○「UDスポーツ」の講座・大会の開催
・・子供から高齢者、障がい者までが同じルールで、誰でもが一緒に楽しめる「ぼっちゃ」「ピンポン」を通し、地域住民が交流することで絆が強まり、また個々の心身の健康の向上が図れる。また、練習を通して協調性や思いやりのこころが育つ。 |
|
|
|
3.までいブランド創出事業 |
|
○“までいブランド”検討会の開催 |
|
・・食、農を中心に、地域ブランド創出の成功者を招き、事例を発表してもらう。そして、その話を元に飯舘村でうまれた特産物を“までいの定義”に沿って、付加価値の高いブランドとして確立できるよう、ひとつひとつを調べ、案を出し商品の決定まで行う。(商品製造化などは次年度予定) |
|
|
|
4.飯舘のまでいライフのPR |
|
○までい&ユニバーサルデザインの啓発・教育ビデオの作成
・・この全活動内容を丁寧に取材編集し映像におさめる。次年度以降のユニバーサルデザイン推進のための資料として役立つものと考える。また、さらなる村民へのまでいライフの向上と他自治体への強力な発信手段となるといえる。
|
|
|
|
5.最終章 一年の活動を“までい”に振り返る |
つどいinまでい |
○ユニバーサルデザインのつどいinまでいの里
・・今までの活動の全取り組み講演者・参加者が集い、ユニバーサルデザインをテーマに私たちのテーマの誰もが自分らしく暮らせる社会と今後のまでいの里の発展について意見を出し合い、向かうところを探っていく。 |
|
|
|
|